「プロダクトアウトからマーケットインへ、ビジネスの変革を支えてくれた」富士フイルム様 インタビュー

富士フイルム株式会社 e戦略推進室マネージャー 一色昭典 様 (写真中央左)
富士フイルム株式会社 e戦略推進室 藤堂正寛 様(写真左)
株式会社UNCOVER TRUTH COO 小畑陽一(写真中央右)
株式会社UNCOVER TRUTH PM 高橋慎吾(写真右)

導入時期:2014年11月〜

-御社の中で「e戦略推進室」はどのような位置付けで、どのような組織なのでしょうか。

一色:e戦略推進室は本社スタッフ部門として、大きく3つのミッションがあります。

  1. WEBメディア特性を活かした国内外での戦略的な活用方針を立案し、重点事業を支援する
  2. WEB上での顧客行動・購買履歴等を分析し、新たな顧客開拓と既存顧客のロイヤルティ向上を図る
  3. 国内イメージング製品のEC事業を運営・規模拡大を図り、国内外のデジタルマーケティング戦略立案を実施する

e戦略推進室の中でも当グループは、ECサイトの構築・運用、デジタルマーケティングの推進が業務の中心です。マーケティングの目的は2つあります。一つは顧客の声を直接聞き、ユーザビリティの改善により、写真を通じてお客様に最高の体験してもらうこと。二つ目はサイト上の顧客の動きや購入データ、RFM分析等、プライベートDMPの活用により、新規商品やサービス開発に繋げることです。

組織としては、デジタルマーケティングを通して経営にどう効果をもたらすかというアクションを起こしている点が特徴です。

小畑:ECサイトの運営を通して、お客様の声・情報を直接取れるということが重要ですよね。

一色:そこがキーですね。富士フイルムはメーカーなのでお客様までの距離がどうしても遠くなりがちです。

技術力がある為、これまではプロダクトアウトの発想が強かった。お客様の声を直接聞かずとも、良いものを作れば売れた時代でもあったので、実際、お客様には喜んで買っていただいていました。

ただ、今はもうモノが出尽くしているので、お客様が「潜在的」に何を求めるかということを先読みして作ること、つまりマーケットインの発想からのモノ作りが必要だと思います。我々メーカーが直接お客様のインサイトを把握し、お客様自身も認識していない潜在的なニーズをどう把握するかが重要。そういった潜在的なニーズを読み取れたのは、無意識下でのマウスや視点の動きでした。アンケート調査やグループインタビューでお客様の声を聞くという予定調和的な調査では本当の顧客ニーズを把握できなくなっており、そこを実現してくれたのがヒートマップツール「USERDIVE」でした。

もう1つは、数値的な変化です。この部分は定常的に測れるところまではまだ達していませんが、CVRの部分も「USERDIVE」でユーザーの反応を見ながら施策を考えられているので効果が出ています。

富士フイルム株式会社 一色様


-ヒートマップツール「USERDIVE」導入から8カ月が経過し、実際に使われていかがでしたか?

藤堂:ECのみならず、真の顧客ニーズを掴みたいと考えている全ての企業に最適なツールだと思います。

一色:彼(藤堂氏)自身もHTMLを書けるので、外注せずとも「これ以上の改善は無理だろう」というほど高いクオリティの改善活動をUSERDIVE導入前から実はできていたんです。だからこそUSERDIVEに対しては、これ以上改善できるものならやってみろという気持ちでした(笑)。

藤堂:今まで独自にいろいろな施策を試して、伸び率も良かったんです。ところが、これ以上打ち手がないなと思っていたところにUSERDIVEに導入すると、今まで打ってきた様々な施策を全て上回る結果となりました。

小畑:非常に嬉しいです!

富士フイルム株式会社 藤堂様


-数字にすると、どのような結果が出たのでしょうか?

藤堂:富士フイルムが自信を持ってオススメする、最高の品質のものをご購入いただきたい。しかし、WEB上でその良さを伝えるのはすごく難しい中、より品質の高い製品ページへ遷移するクリック率が25%アップしました。1%上がるだけでもすごい、3%上がれば万々歳というWebの世界で25%というのは驚異的な数字です。


-具体的にはどのようなテーマ・施策にヒートマップツール「USERDIVE」を活用しましたか?

藤堂:「フォトブック」というコンテンツです。購入するまでの過程で写真を選んだり言葉を入力したりという編集の作業が入り、時には1カ月間という長い時間をかけて購入に至る、ECとしては難しい商品です。

小畑:その中でUSERDIVEに与えられたお題は、クーポンで来訪したユーザーに対して、ページ数追加や高性能な素材へとアップセルをするというものでした。また、フォトブックのゴールは発注数を瞬間的に高めることではなく、例えば、お子様が小さな頃から、毎年アルバム(フォトブック)にして思い出をカタチに残していくこと。さらに、本当に良いものであれば高くても買い続けるという潜在的なニーズを、ユーザー自身が気づけるようにサイトのUIで誘導する、という点にかなり頭を使いました。

高橋:改善前のサイトは複数の階層で詳細な情報を与えるという作りだったのですが、改善後はLP(ランディングページ)を一枚にしました。一枚でフォトブックの魅力を表現してユーザーを導いていくというところは、クリエイティブの面で難しかったですね。


-UNCOVER TRUTHの強みであるコンサルティングについてはどのような印象をお持ちですか?

一色:可視化された課題を見て「なるほど」となっても、それに対しての具体的な解決策は簡単には見つからない。UNCOVER TRUTHの強いところは、そこをサポートしてくれるところです。最初は「見れば分かるからいいよ」という感じで、このコンサルティングサポート部分は要らないと思ったのですが(笑)。

藤堂:いくらデータが揃っていても、サイトへの愛着が深く思い込みもあるので、客観的な立場から俯瞰して提案してくれるという体験は興味深かったです。USERDIVEだけでなく、他社のツールを使って取得できるものも含め、全てのデータを活用してくれるのも良いところだと思います。

小畑:今回はGoogle Analyticsのアクセスデータと、富士フイルム様からいただいた実際の購買データを組み合わせることによって総合的な判断をすることができました。そういう協力があったからこそ、我々もソリューションの仮説を立てることができました。

富士フイルム株式会社 一色様、藤堂様、UNCOVER TRUTH 小畑陽一、高橋慎吾


-御社にとってUNCOVER TRUTHはどのようなパートナーですか?

藤堂:ただ単にツールを提供するだけでなく、当社の事業(KGI/KPI)に対して一緒になって動いてくれたというところが一番大きかったと思います。

小畑:そう言っていただけて本当に嬉しいです!我々のチームにとっても、パートナーとして見てもらえことは非常に大きかったです。

藤堂:インターネットの事業といえども人の繋がりは大事だと思います。ツールの良さだけでなく、良いスタッフがいるということも大きな魅力でした。

一色:ROIでは測れない気付きを得ることができました。仮にUSERDIVEを活用した結果が良くなかったとしても、何が良くなかったのかというPDCAを回して次に繋げてくれるだろうなという信頼感があります。

また、現在弊社のヨーロッパ各拠点でのECビジネスをサポートしています。さらにECビジネスの新設国も増えてきており、UNCOVER TRUTHさんもちょうどバルセロナやベルリン、ロンドンに事務所を作られたので、現地のフォローもそこでやってもらえます。日本のスキーム、成功事例をそのまま海外に展開できるというのは我々のミッションにとっても非常に大事なことです。


-ヒートマップツール「USERDIVE」の活用と御社の事業について、今後のビジョンをお聞かせください。

藤堂:USERDIVEの活用については、社内への横展開が次のステップです。

小畑:今は弊社としても力試しをしていただいている段階だと考えています。ヒートマップを深く理解してきちんと使えば結果がついてくるというのはご理解いただけたと思うので、富士フイルムさんの中で横展開し、最終的には自分たちだけで運用できると言っていただけるのが最高の状態です。

一色:次はネイティブアプリへの対応に期待しています。当社のB2Cビジネスもスマートフォンが中心になってきており、富士フイルムの写真が生活に必要なものだと思ってもらえるよう、お客様の潜在的なニーズや写真に対する思いを、USERDIVEを使ってしっかり捉えていきたいと考えています。

富士フイルム株式会社 一色様、藤堂様、UNCOVER TRUTH 小畑陽一、高橋慎吾

インタビュー実施時期:2015年7月
場所:富士フイルム本社

取材記事:株式会社ネットワークコミュニケーションズ


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