Webサイト改善のPDCAを回せる文化を作るには

次世代マーケティングプラットフォーム「B→Dash」を提供し、ワンストップで顧客のデジタルマーケティングを総合的に支援するフロムスクラッチ様と共同セミナーを開催しました。

セミナーのテーマは「デジタルマーケティングの今後の潮流とは?」です。


-MA導入の「罠」と、それを解決する方法

まず始めにフロムスクラッチ執行役員の福井和典氏から「日本のマーケテイングオートメーションの最先端~MA導入の「罠」と理想的なMAとは?~」のテーマでお話しいただきました。現在MAは多くの企業から注目され導入も進んでいますが、一方で多くの企業が導入したMAの運用に課題を感じているという現状もあります。予想よりコストがかかったり、ツールがバラバラでデータが統合できなかったりと、MAを導入した企業がつまずいてしまいがちなポイントについて、以下の3つの「罠」に集約されると福井氏は指摘しました。

  • 費用対効果の「罠」
  • データ統合の「罠」
  • オペレーションの「罠」

フロムスクラッチ執行役員の福井和典氏

これらの罠を克服することでMAを真に有効に活用することが可能になるとして、福井さんはコスト・売上・ROIなどの具体的な数字を挙げながら、MAを活用した最適な予算配分について解説。さらにMAを活用したOne to Oneマーケティングに不可欠なデータ統合とそれを成功させる”仕組み”について説明し、正しくMAを活用すれば見込み・既存顧客ともにおいて大幅な収益向上が可能であると話しました。

MAの導入が進む中で散見されるようになってきた課題(「罠」)を解決するために生まれたのがフロムスクラッチの「B→Dash」です。


小川 卓、PDCAの回し方

-PDCAの回し方実践編

続いてはUNCOVER TRUTH CAOの小川卓の講演です。これまでのセミナーでは、弊社が提供するヒートマップツール「USERDIVE」を使用したWebサイト改善事例をご紹介してきましたが、今回のテーマは「PDCAの回しかた 実践編 〜回らない理由と、それを組織&仕組みで解決するための実例を紹介〜」。USERDIVEの話題を完全封印し、時間をフルに使って、PDCAについてのお話をしました。というのもUNCOVER TRUTHが様々な企業のWebサイト改善に携わる中で、PDCAを回すこと自体に課題を抱えている企業の多さに気づいたためです。


-正しいKPIを設定できているか

PDCAを回せるデータドリブンな文化を作るために必要なこととして小川はまず「全員が納得出来る数値目標(ゴールとKPI)を持っている」ことを挙げました。KPIはベンチマークではなく、議論を経たうえで会社がそこに注力すると宣言するものだと指摘します。

小川は実際にKPIを決めるのに3カ月もの時間をかけた企業の例を挙げながら、以下の3つが不可欠であるとご紹介しました。

  • データによる分析
  • 合意プロセス
  • KPIそのものを信じてドライブする環境づくり

3つ目の「KPIそのものを信じてドライブできる環境づくり」については「アクショナブルなKPI」という表現を使って説明しました。アクションできないKPIを設定しても意味がないというシンプルな考え方ですが、アクションできそうにもない無理なKPIを設定してしまっているというのは、意外と多くの企業が陥りがちなことではないでしょうか。

そして実際に、これまでのセミナーでもよくご紹介させていただいている@Nifty不動産の事例を見ながら、KGI、KPI、関連指標の3つに実際の設定項目を当てはめながらご紹介し「その項目を設定した理由を説明できること」の重要性についても合わせてお伝えしました。

小川 卓、@Nifty不動産の改善事例


-Webサイト改善のPDCAが必要な本当の理由とは?

続いての問いかけは「PDCAが必要な本当の理由とは?」。ここまでPDCAを回すためのポイントをお伝えしてきましたが、そもそもPDCAが必要な理由を明確に説明できるでしょうか。これについて小川は「打席数と打率をあげるためのもの」という表現を用いて説明しました。「PDCAを回すことは成功を確約するものではありません。しかし、PDCAを高速に回すことが打席数を増やすことになり、その結果として打率が上がります」。

さらにPDCAが回らない場合に注目し、Plan、Do、Check、Actionそれぞれの段階についてつまづきの原因となるボトルネックを指摘し、対策をアドバイスしました。なんとなく分かっているようでも、改めて各段階のボトルネックを整理することによって、参加者の皆さまの気づきにつながったのではないかと思います。

このパートではSUUMOやCyberAgent、富士フイルムの事例などをご紹介しました(セミナー限定でご紹介している事例が毎回多数ありますので、このブログをご覧の皆さまもぜひご参加ください)。


-Webサイト改善のPDCAを回せる組織体制とは

ここまで説明してきたようなPDCAの理論は理解できても、実際に社内で回そうとすると組織の壁にぶつかってしまうという声も多く聞かれます。ここではガリバーとエキサイトの例を挙げ「具体的にどのような人材をアサインすればいいか?」から「何を評価軸にすればいいか?」まで、ヒントに満ちた各社の取り組みをご紹介しました。

小川は「最後に」として以下の3点を挙げ、講演を締めくくりました。

  • データ取得・レポート・分析は手段改善施策の提案と実行を評価する
  • 分析とPDCAを通じて成功確率を上げることが出来る成功確率はアクションの実行回数と精度
  • データドリブン=「数値では語らない」「施策で語り、数値で証明する」

ちなみに今回の講演は持ち時間40分にしてスライド38ページ(毎回このくらいのボリュームです)。この数字からも、講演がいかに盛り沢山な内容であるかがご想像いただけるかと思います!


パネルディスカッション

-恒例のパネルディスカッション

最後はUNCOVER TRUTH恒例の、ビール片手にパネルディスカッションです。講演した2名に加え、NRIシステムテクノ株式会社の長岡裕之氏にもご登壇いただきました。長岡氏は現在「AJINOMOTO PARK」におけるデジタルマーケティングをエンジニア視点で推進・サポートされています(パネルディスカッションでは「トークが滑らかになりすぎないように」と、ビールではなくジュースを片手に…)。「組織の壁にぶつかった時にどうしていますか?」という質問や、複数のブランドからのクロス・アップセルを実施するための方策まで、講演と同じくここでしか聞けない話が色々と飛び出しました。参加者の皆さまからも本当に気軽に質問をしていただけるような雰囲気です!

UNCOVER TRUTHは今後もこのようなセミナーを通して、プロフェッショナルの知見やノウハウを積極的に発信してまいります。