【セミナー】高速PDCA(実践編)

株式会社ビービット様と共同セミナーを開催しました。今回のテーマは「PDCAの回し方 実践編」です。


-「高速PDCA」への高いニーズ

Web担当者であればPDCAという言葉は嫌というほど耳にするかと思いますが、その本当の意味を理解している人は意外に少なく、運用に成功している人はもっと少ない…というのが実際のところではないでしょうか。UNCOVER TRUTHでは、9月にITmediaマーケティングでご掲載いただいたCAO小川卓のコラム「小川卓の『高速PDCA』入門」がおかげさまで大好評をいただき、世の中における高速PDCAへのニーズを改めて感じているところです。

そこで今回は、広告やSEOといった流入施策において認知獲得からリマーケティングまでをカバーするビービット様と共同でセミナーを開催。あらゆる企業が共通して抱える「新規顧客の刈り取りは最適化が限界に達している」という悩みを出発点に、コンサルタントの生田啓氏から「Web集客を位置づけから抜本的に見直す手法と成功事例」のテーマでお話しいただきました。


-今後のデジタルマーケターに必要な3つの軸

生田氏は「抜本的に」というテーマの通り、サンプル提供をやめることによって売上が爆発的に上がった単品通販の成功事例や、時期によってゴールを変えるという方法によって成功した学習塾の事例などを数多く紹介。いずれも本来のビジネス目的を突き詰めて考えることによってブレイクスルーに成功した事例です。「ビジネス目的を達成するたのWebのゴールであり、Webのゴールありきではない。ビジネス目的を達成するためであればWebのゴールはどんどん変えていけばいい」と生田氏。こうした「ゴール設定」に続き、手元にあるファクト+生のユーザーに触れることで得られる正しい「ユーザー理解」、さらに正しいゴール設定とユーザー理解を経ることで効果を生む「プランニング」、これら3つが今後のデジタルマーケターにとって大切な軸であると説明しました。

ビービット 生田啓氏

生田氏パートの後半では「PDCAを回す頻度は?」「何を指標にすればいいの?」といったWeb担当者であれば誰もが一度は持ったことのある疑問に加えて「広告代理店へのデータ共有のコツ」といった”意外に”重要なテーマについても触れました。Web改善PDCAでしばしば課題となる「PlanとDoが繋がらない」ということの原因は、こんなところにもあるのかもしれません。


-PDCAを回すには、全員ハラオチのKPIが不可欠

第二部は小川卓の講演です。テーマは「PDCAの回しかた 実践編 ~回らない理由と、それを組織&仕組みで解決するための実例を紹介~」。

冒頭で小川は、PDCAを回せる組織を作るために必要なのは「全員が納得出来る数値目標(ゴールとKPI)を持っている」ことであると説明しました。KPIは「なんとなく目標とするベンチマーク」ではなく、議論を経たうえで会社全体がそこに注力すると”宣言”するものである、と小川は定義づけます。

小川 卓

さらに正しいKPIを設定するのに不可欠なステップとして以下の3つを挙げ、実際に小川がプロジェクトを手がけた@Nifty不動産様の事例に沿って具体的な進め方をご紹介しました。

  • データによる分析
  • 合意プロセス
  • KPIそのものを信じてドライブする環境づくり

-PDCAが必要な本当の理由とは?

続いては「そもそもPDCAが必要な理由って何だっけ?」という疑問。PDCAを上手く回す方法を考える前に、そもそもPDCAが本当に必要な理由を全員が理解していることが不可欠であり、その認識がズレているとPDCA失敗の危険性が高いと小川は指摘しました。これについてはいつも「打席数」「打率」という表現を用い「PDCAは成功を確約するものではないが、PDCAを高速に回すことは打席数を増やすことになり、その結果として打率が上がる」と説明しています。

一方でPDCAが“回らない”場合に注目すると、Plan、Do、Check、Actionのどこかに必ずつまずきの原因となるボトルネックがあると言えます。一つ一つの段階について、小川自身がリクルート時代に経験した失敗例などを挙げながら考えられるボトルネックを指摘し、さらにCyberAgent時代に取り組んだ「KPT」や「月に1回、自慢の分析結果を持ち寄るミーティング」、クライアント事例としての「サマリーシート」など、Plan、Do、Check、Actionの各ステップをスムーズにつなげるために取りうる対策の具体例を紹介しました。

小川 卓

最後に「データドリブンな文化を作るために重要なこと」として小川は以下の3点を挙げました。

  • データ取得、レポート、分析は手段改善施策の提案と実行を評価する
  • 分析とPDCAを通じて成功確率を上げることが出来る成功確率はアクションの実行回数と精度
  • データドリブン=「数値では語らない」「施策で語り、数値で証明する」

今回は皆さまのリクエストにお答えして質疑応答の時間をいつもより長めに確保。「単品通販なら分かりやすいが、商品が多岐にわたるとユーザーも多様化し、分析が大変になってしまう」「PDCAに関する会議の進め方が分からない」といった実体験に基づく切実な悩みを、Web改善PDCAの達人たちに直接ぶつけ、明日から使える回答を持って帰っていただけたのではないかと思います。

UNCOVER TRUTHは今後もこのようなセミナーを通して、プロフェッショナルの知見やノウハウを積極的に発信してまいります。