大規模サイトでデジタルマーケティングを推進する方法|セミナー

今回のセミナーは数多くの大規模サイトを運用するメンバーズ様と共同で「ベネッセ社の事例で学ぶ、大規模サイトでデジタルマーケティングを推進する方法」と題し、UNCOVER TRUTHとメンバーズ様の共通クライアントであるベネッセコーポレーション様からCRM基盤・分析部 基盤センターの早野氏をゲストにお迎えして開催しました。ベネッセコーポレーション様とUNCOVER TRUTHは2015年から現在まで継続してヒートマップツール「USERDIVE」を活用してWebサイト改善活動に取り組んでおり、このセミナーでも改善活動の流れやレポート資料の公開にご協力いただきました。特に「大規模サイト」「時期によってユーザーの購買意欲が変わる」「外部パートナーの効果的な活用」といったキーワードにピンとくるWeb担当者には、そのまま使えるノウハウ満載の内容だったのではないかと思います。


PDCAの「P」に集中

-外部パートナーを活用し、PDCAの「P」に集中してほしい

第一部では、大規模サイトの運用を数多く手がけるメンバーズ様のアカウントサービス第14ユニット ユニットプロデューサー兼マネージャーの谷隆介氏から「PDCAを回して成果を出し続けるWebサイトを目指していくには」と題し、同社が実際に手がけたベネッセコーポレーション様の事例に沿ってお話しいただきました。

当初ベネッセコーポレーション様が抱えていた課題には

  • 縦割り・ブランドごとの運用で相乗効果が得られず、売り上げにインパクトがない
  • 制作・チェックにさく時間が多すぎて、企画や戦略ににまで手が回らない
  • 教材への理解が必要なため、社員がサイト運用に時間をさく必要がある

などがありましたが、これに対し「メンバーズを運用体制に組み込むことで“裏側”のプロセスを共通化し、それによってベネッセコーポレーション様にはPDCAのP(企画)の部分に集中してもらえる体制ができた」と谷氏。全てを丸投げするのではなく、部分的に外部パートナーをうまく活用するメリットなどについて語っていただきました。


「DMAIC」の考え方

-そもそも何をPDCAすればいいのか?「DMAIC」の考え方

第二部はUNCOVER TRUTH CAO小川卓の講演です。テーマは「ベネッセの事例から学ぶ、Webサイト改善の考え方」。自社で高速PDCAを回すためにはどのような考え方で、何をすればいいのか?といういつものお話しに加え、今回はPDCAサイクルを設計する手前の段階にある「DMAIC」の概念についてご説明しました。(高速PDCAの回し方については過去のセミナーレポートでもご紹介していますので、ぜひそちらをご覧ください

それではDMAICの考え方について見ていきましょう。DMAICとは一言で言うと「そもそも何をPDCAすればいいか?」を見直す考え方です。

  • D:Defineは目標設計と全体戦略を策定する、つまり登る山(ゴール)と登り方(KPI)を決めるようなプロセスです。目標設計のための代表的な手法にコンセプトダイアグラムがあります。
  • M:Measureは、サイト改善の戦術を策定し仮説を立案するプロセスです。アクセス解析ツールやUSERDIVEのようなヒートマップツール、ABテストツールを活用してデータを取得し、分析するための設計を行います。
  • A:Analyzeは、実際の分析による仮説検証のプロセスです。気づきを発見し、仮説を元に改善案を考えます。
  • I:Improve、ここでようやく改善施策の実行・実装(A/Bテストツール含む)のプロセス、つまりPDCAを回すプロセスに入ります。
  • -C:Controlは改善結果の数値検証と振り返りによって、改善を継続するための取り組みです。

このImproveとControlの間で回っているのがPDCAです。「DMAIC」はまだまだ聞きなれないという方も多いかと思いますが、DMAIC全体をきちんと設計することでPDCAは初めて意味を持つと言えます。ぜひ「そもそも何をPDCAすればいいか?」を意識してみてください。


1-3月、4-12月で行う施策の違い

-商戦期の最大の目標は「機会損失を防ぐこと」

小川の講演の後半では、ベネッセコーポレーション様の事例に沿ったお話をしました。資料請求をKPI、入会をKGIとするベネッセコーポレーション様のケースにはいわゆる「商戦期」があり、ユーザーの購買意欲の高い時期とそれ以外の時期に分かれるという特徴があります。この特徴について「商戦期とそうでない時期で同じようなPDCAを回していてはだめ」と小川。4月の新学期に向けて一気に結果を出す必要がある1-3月は、粒度にこだわらず施策をどんどん出し、評価して改善していく時期であり、分厚いレポートも不要だと言います。ここでの最大の目標はずばり「機会損失を防ぐこと」。常に何かをテストしているという状況を生み出す必要がある、まさに勝負の時期です。一方、それ以外の時期は先を見据えて中長期的PDCAを回すことが重要になります。

いずれの時期にも、プロジェクトにおいて重視しているのはPDCAの「P」にベネッセコーポレーション様が注力し、DCAの部分はUNCOVER TRUTHがスピードと量を担保しながらどんどん回していくということです。外部パートナーをうまく活用することについて早野氏は、過去にITmediaマーケティングに掲載されたインタビュー記事の中で「Checkの部分で守りに入らず、フラットな判断ができる。またスピードが担保されるので、施策の“量”で“質”を作っていけるというメリットもある」と語っています。


商戦期とそうでない時期の改善活動の違い

-商戦期とそうでない時期は、施策の粒度が違っていい

第三部は谷氏、早野氏、小川の三者によるパネルディスカッションです。まず商戦期とそうでない時期の改善活動の違いについて小川は「施策の粒度が全然変わってくる」と強調。講演パートでも触れたように、商戦期には粒度にこだわらず常に改善施策を回している状態をキープすることがなによりも重要だと言います。また「どうやって優れた人材を確保しているのか?」という質問に対しては「研修や教育の体制をかなり手厚くしている」と谷氏。どこの企業でもリソース不足が課題となりがちな業界において、入ってきてくれた人材の育成に注力することも一つの方法であることが分かります。他にも「予算全体が限られている場合、集客・制作・改善への配分はどのようにしたらいいか?」など、実際にWebサイトを任されている担当者ならではのリアルな質問を数多くいただきました。

UNCOVER TRUTHは今後もこのようなセミナーを通してプロフェッショナルの知見やノウハウを積極的に発信し、皆さまのWebサイト改善活動を支援してまいります。


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