【CRMはデータ基盤設計から】ユーザーデータを正しく分析・施策実行・評価するためのデータ基盤設計のポイント

※読了時間(7~10分)

こんなお困りをお持ちのご担当者様へ
・コンテンツが最終CV(オフライン含む)に影響を与えているか分からない
・ユーザーの態度変容や行動変化がを定義できていない
・CRM施策での評価するのに点の情報だけを追っている(PVの増減等)
・ユーザーのアンケート等の定性情報だけで評価を行っている

この記事を読むと知れること
・成功しやすいCRMの取り組みの手順、考え方
・データ基盤を整備することで得られるメリット
・ユーザーデータを活かした施策の考え方
・データ連携の例


目次


こんにちは。UNCOVER TRUTHの石川です。

5月13日に行われた宣伝会議セミナーで、弊社CAO小川卓が登壇し「ユーザーを可視化して定義してCRM戦略について~オウンドメディアの成否は“今あるデータ”の活用で決まる~」をタイトルに、お話させていただきました!※セミナーレポートはこちら

今ご覧いただいているアナリストブログ内でも、CRMにまつわる記事を数回書かせていただいておりますが、皆さまの反応から都度その注目度の高さを感じております。
今回はCRM運用の根幹にあたる、CRMにおけるデータ基盤設計についてお話してまいりたいとおもいます。セミナーでの内容と被る部分もありますが、解説を織り交ぜながら、お話させていただければと思います。

少しおさらい。CRMとは?何故CRMが必要なのでしょう?

CRMとは、

C:カスタマー
R:リレーションシップ
M:マネジメントシステムの3つで成り立つ言葉です。

シンプルな日本語にすると「顧客管理マネジメント」等と呼ばれたりします。

もう少しわかりやすくお伝えすると、

顧客のステータスや顧客との関係を管理し、よりよい関係性を構築するためのマネジメント
のことをCRMと呼びます。

ではなぜ、顧客を管理し、よりよい関係構築を行うことが必要なのでしょうか?

‣顧客は様々なデバイスを通じて、色々な情報に日々触れられるので、本当に自分にとって必 要な製品・サービスを比較検討しやすい環境にいる

‣市場に製品やサービスは増えていくにも関わらず、こと国内においては、反対にそれを購入する顧客の母数自体は減少傾向にある

そのため、企業は考えの起点に顧客を据えることで、自社製品・サービスとのよりよい接点を構築し、より自分たちを選んでもらえるように、顧客1人1人と向き合える(One to One)管理体制や関係性を作ることが求められてきています。

と、今回のタイトルにもある、データ基盤設計とは?

前述でも書いた通り、1人のユーザーを取り巻くデータは多岐に渡ります。

多岐に渡る上に、1人のユーザーに関わるそれぞれのデータはそれぞれのツールで管理されていることが多くあります。

例えば、解析ツールのデータは解析ツールに保存されていますし、MAツールのデータはMAツールに保管されています。下記はあくまで参考図ですが、図1のように顧客に紐づく情報は散らばっています。具体的には図2のように様々なデータは計測されているけど、それぞれ別々のツールやデータベース上で点在して管理されていることが多いのではないでしょうか?

とはいえ、各ツールに保存されていくデータをそのツール毎で都度切り取ってみるというのは必ずしも得策ではありません。

何故なら、前述でもご説明した通り、1人のユーザーはその各ツールに保存されていく行動だけを単発で行っているわけではなく「知ったり」「比較検討したり」「試しに買ったり」「定期購入したり」と様々な活動を一連の流れの中で行っているためです。

図1:1人のユーザーに紐づいているデータは様々
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図2:データ種別とデータ元の例
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ユーザーの一連の流れ、つまりは、クラスタ毎の動きや、ペルソナ、カスタマージャーニーを導き出し、施策実行⇒成功へと導くためには、それを分析考察から施策を実行し、その結果を測れる環境の整備が必要となります。これらを実現するための各種データの取得及び連携して整理することをこの記事ではデータ基盤設計と呼んでいます。

「データ基盤設計」=「CRMの施策を成功に導くために必要なデータ取得及びデータ連携」

まずは、複数チャネルのデータ(WEBログ・コンテンツ、属性データ・チャネル・自社DB)を統合し、オンラインからオフラインを「一人のユーザーとして追いかけるデータ基盤設計」を目指します。

1. CRMの手順まとめ

今ご覧いただいているアナリストブログにて公開している、CRM関連の記事を実際の手順通りに並べると下記のようになります。

下記流れをご覧いただくとお分かりなるかと思いますが、
今回お話させていただいているデータ基盤設計が、重要なスタートになっていきます。

~CRMの手順~

①データを整備する 
(今回の記事)

②データを繋げる
(今回の記事)

③繋がったデータをもとに分析する
(今回の記事)

④属性×行動データをもとにして顧客をクラスタリングする
(過去記事:CRMを運用する上で知っておきたい、クラスタリングについて

⑤クラスタリングされた顧客群に対してペルソナを作成する
(過去記事:よりよいカスタマージャーニーを作るために!クラスタリングから顧客ペルソナを導き出す。

⑥ペルソナをもとにカスタマージャーニーを描く
(過去記事:よりよいカスタマージャーニーを作るために!クラスタリングから顧客ペルソナを導き出す。

⑦カスタマージャーニーをもとに個別のシナリオを設計する
(過去記事:ターゲットを狙い撃つ!個別シナリオ設計の基本

※今後それぞれの詳細な方法の記事+⑦以降の記事も追加予定です。

上記①~の流れ通り、
CRMの手順としては①⇒②⇒③の順番で進みますが、
実際にCRMの成果を考えるのであれば、考え方としては③⇒②⇒①の順番で行います。

結果として何をしたいのか?を起点に、それに必要なデータは何か?
それはどこで、どのように、どのタイミングで取得すればいいのか?と考えた上で、

データを整備⇒データを繋ぎ⇒データを分析へと移行していきます。

この順序で考えることによって「データを取ったはいいけど、何に使うんだっけ?」となってしまうことを避けられます。

~データ基盤設計の手順と考え方の順序~
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データ基盤設計を行うメリット

過去記事でもお話しましたが、Webマーケティングが絡むPDCAサイクルにおいて
必要なデータを取得&可視化し、分析することは非常に重要です。
(過去記事:今改めて理解しておきたい、WebマーケティングにおけるPDCAとは?

データ基盤設計を行うことは下記のようなメリットを生み出しやすくなり、よりよいPDCAサイクルを実行するのに大きな役割を果たします。

◆データ基盤設計のメリット
‣分析:ユーザー起点でビジネスを考えやすくなる
‣評価:ユーザー単位で紐づいた行動データを確認できるため結果を評価しやすくなる
‣施策:ユーザーの行動を分析し、WEB、メール、店舗等での接触機会におけるコミュニケーションの最適化を行いやすくなる

まずは、無理せず今あるデータから考えてみましょう

データ基盤設計をしっかりと行うことは重要です。

とはいえ、データ基盤設計に完ぺきさを求めるがあまり、実行するのに時間がかかってしまうケースも多く見受けられます。勿論、よりいい環境を整備していくことは重要ですが、その間も日々ビジネスはまったなしで進んでいますので、それまで何もせずに待つというのもあまり得策ではありません。

ですので、現在できるところからチャレンジしていくことをお勧めしています。
現在持っているデータをつなぐだけでも様々なことができるようになります。

◆データ基盤設計の進め方
①:1つの基盤(データ元に対して)で必要になるが取得できていない追加データの取得をまずは行う
②:手の付けやすい範囲でデータを1対1で連携させる
③:①&②を実行していく中で、成功体験を積んで整備してく範囲を拡張していく

例えば、解析ツールのデータと他のデータを連携させる場合、図4のような指標をキーとして連携させていきます。

図4:Google AnalyticsやAdobe Analyticsを使用している場合で、他のデータとの連携を図る場合
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4.データ基盤設計をするとできるようになること

前述で取得したデータの連携が出来始めると、
例えば、下記図5のようにあるユーザーのファン化までの行動データを取得できるようになり、各クラスタの定量的な条件として設定できるようになります。

さらには、クラスタ毎の最終ゴールを設定することで、
ファンユーザーを定義して、ファン化を目的にマーケティングを行ったり、ロイヤルカスタマーの行動を可視化して、ナーチャリングするマーケティングを行ったり、オフラインCVの場合、ユーザーの触れた情報と紐づけて個別最適を実行したりが可能となっていきます。

ここで重要なのは、ページ単位でのユーザーの動きを追っていくのではなく、
あくまで1人のユーザーの最初の接触から最終ゴールまでを行動データをキーに考えていくということになります。

図5:あるユーザーのファン化への推移
crm_datainfra_design_img05

5.データ基盤設計の全体図例

データ基盤設計を行うための連携方法や分析方法の選択肢は様々ありますが、BIツールとMAツールでの例を挙げておきます。

◆BIツールに連携させて分析を行うパターン例
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◆MAツールでデータ連携を行うパターン例
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いかがでしたでしょうか?

データ基盤設計で最も重要なことは、

どういったデータを取得して活用していきたいのか?を

システムやチャネル軸ではなく、ユーザー軸で整理し、
そのために必要なデータを取得し、ユーザーの一連の流れとして連携させていく

という点になります。

今回も最後までご覧いただきありがとうございます!
またお時間あるときにご覧いただけますと幸いです。


石川 敬三
石川 敬三
株式会社UNCOVER TRUTH 代表取締役CEO

VOYAGE GROUP取締役、株式会社PeX 代表取締役などを歴任。その他アドネットワーク、比較サイト、辞書サイト等様々なBtoC・BtoB事業の立ち上げに従事。株式会社サイバーエージェントでは、広告営業を始め、大阪支社立ち上げ、メールマガジンサイトmelma等のBtoCサービスの事業責任者やEC事業の立ち上げ等に従事。


UNCOVER TRUTHでは様々な業界の企業さまのWeb事業を成長させるお手伝いをさせていただいております。
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